大っ嫌いだ、ばかやろう!-最強ヤンキーの不器用な溺愛-
「おっ、ぜんぶ書いてある!」



龍生の意外ときれいな字が並んでいるノートを開いて、あたしは驚きの声をあげた。



「ふん、当たり前だろ」



と龍生が自慢げに笑う。



「いや、でも書いてあるだけで、合ってるかは分かんないし」


「ああん? んだとお?」


「とりあえず答え合わせね」



あたしはさっそく英文に目を通していく。



「えーと、①『私は図書館に行きます』を英語に訳せ。

"I am go library."………なによこれ、ひどっ!」



今日も、一問目にして度肝を抜かれてしまった。



「なんでgoの前にbe動詞が入ってるわけ!?」



ノートから顔をあげて龍生を見ると、龍生が不思議そうに首をかしげる。



「びーどーし? なんだ、そりゃ」



その言葉に、あたしはぐったりとうなだれた。




< 171 / 248 >

この作品をシェア

pagetop