【完】俺のカノジョは生徒会長
俊行は無事に進級できるようだ。
KINGsのリーダーも俊行に引き継いだ。
俺とタメのメンバーはあと3人いたが、みんなKINGsを引退すると言っていた。
その中でも日向は部活をやっていたので、その推薦で大学に行くと言っていた。
サッカーをやっていたらしく、地元のプロのチームからも声がかかっていて、大学に行きながらそのチームにも参加するそうだ。
日向の彼女の詩乃はスポーツ整体師になるべく、受験勉強に奮闘し、見事第一志望の大学に入学が決まったらしい。
「整体師としても妻としても日向を支えられるような女になるんだ」
そう言ってはにかんだ詩乃の左の薬指には婚約指輪が光っていた。
紗良は大学の法学部を希望して合格した。
付き合い始めた頃からそういっていて、夢が半分叶ったと喜んでいた。
俺はというと、担任のすすめにしたがって進学をした。
やりたいこともなかったからだ。
そんなことを思い出していたら、卒業式はもう終盤だった。
「生徒代表、夏河 紗良」
紗良が壇上に上がる。
これが紗良にとって、人生最後になる生徒会長としての言葉だ。