駅のホームで会いましょう
こんなの信じられない。信じたくない。だけど、信じるしかない。

「修斗くんに対するものとは違うの。もっと苦しくて、でも、もっと知りたいって思って。一緒にいて欲しい。『ひまり』って私の名前呼んで欲しくて…」

『それは、稜だけ?』

「うん。稜くんだけ。」

『それは、恋だろうね。』

「どうしよう。どうしたらいいの?私、稜くんにひどいこと言っちゃったし。」

『大丈夫。まずは、修斗って人と別れよう。そしたら、稜に気持ち伝えよう。』

「…ありがとう。浩くんお母さんみたい。」

『せめて、お父さんにしてよ。』

「すっきりした。でも、栞ちゃんにもナイショだからね。」

「OK」と言うと電話は切れた。明日、がんばってみよう。
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