晴れ、のち晴れ

「つーか、うざいから学校来るなって感じなんだけどー」

こっちは名前も覚えていないのに、よく舌がまわるものだ。あたしも来たくなかったが、折角葵と夢香が教えてくれた宿題を出さなきゃ悪いと思っただけである。


…帰るか。

学校にいる必要なんてない。行けと注意する奴もいない。

もともと暇つぶしのつもりで来ているのだから。

あたしは教科書をおざなりに鞄へ突っ込んだ。

「七篠!?」

隣の男子が声を掛けてくる。ちなみに、あたしがクラスの女子から浮いてる原因だ。

猿山のボスはこの男が好きらしい。何かとあたしの世話を焼いてくることが気に入らないのだとか。

くだらない。

「帰る。後よろしく」

じゃっと片手をあげて歩きだす。教室をでる途中、猿山のボスが子分の女子を連れて近づいてきた。

「逃げるの?」

帰れと言った奴が、大人しく帰らせてくれないとは。

「知ってるか?うざいって言った奴の方がうざいんだぜ。そんなんじゃ、笹木野に嫌われるんじゃないの」

あたしは笑う。反対にボスの顔が怒りで歪んだ。


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