硝子の檻。


「……そんな不確かなもので…


それで本当に、繋がってるって言えるの…?」




撫子は、優しい。



私がそれで壊れてしまわないか、心配してくれているんだ。





「……不確かなものなんて、一杯あるよ。」




だからみんな、怖くて一歩が踏み出せない。


あれこれ手を使って、相手を試そうとする。







繊細な檻を作った、彼のように。





「………それでも、愛しているから。」








不確かなものに、縋るんだ。
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