WORKER HOLiC
「病院とか、俺も行きたい」
「……は?」
びょ、病院……?
「産婦人科でしょう? 調べるのは」
「…………」
イキナリ、そんなにキチンと調べろと言うんですか?
まずは妊娠検査薬とか使わない?
「いいですよ。ついて来なくても」
だいたい、ついて来られても困る。
「俺だって、知る権利があるよね?」
……それは、妊娠していれば権利はあるのかも知れない。
でも妊娠していたとしても、この人に言うつもりは毛頭ないわよ。
……それとも妊娠していなかったと、少しでも早くに知って安心したいのか。
そういう事なんだろうか?
「ちゃんとご報告しますから」
事実でも、嘘の言葉でも。
「本当に?」
男性にとって妊娠は、嬉しい事なんだろうか?
それとも、重いことなんだろうか?
全く判らないけれど、私の中での答えはひとつだけだった。
妊娠を前提に結婚なんて、絶対に嫌。
どちらの結果が出ても〝妊娠していなかった〟と伝える。
心をくれない人なんて嫌。
絶対に嫌。
「安心してください」
そう呟いて、空を見た。
夜の闇が薄くなり、空が藍色に変わりつつある。
その空の片隅に、白々と映える月が見えた。
ボンヤリとそれを眺める。
何故か、妙に寂しくなった。
「……は?」
びょ、病院……?
「産婦人科でしょう? 調べるのは」
「…………」
イキナリ、そんなにキチンと調べろと言うんですか?
まずは妊娠検査薬とか使わない?
「いいですよ。ついて来なくても」
だいたい、ついて来られても困る。
「俺だって、知る権利があるよね?」
……それは、妊娠していれば権利はあるのかも知れない。
でも妊娠していたとしても、この人に言うつもりは毛頭ないわよ。
……それとも妊娠していなかったと、少しでも早くに知って安心したいのか。
そういう事なんだろうか?
「ちゃんとご報告しますから」
事実でも、嘘の言葉でも。
「本当に?」
男性にとって妊娠は、嬉しい事なんだろうか?
それとも、重いことなんだろうか?
全く判らないけれど、私の中での答えはひとつだけだった。
妊娠を前提に結婚なんて、絶対に嫌。
どちらの結果が出ても〝妊娠していなかった〟と伝える。
心をくれない人なんて嫌。
絶対に嫌。
「安心してください」
そう呟いて、空を見た。
夜の闇が薄くなり、空が藍色に変わりつつある。
その空の片隅に、白々と映える月が見えた。
ボンヤリとそれを眺める。
何故か、妙に寂しくなった。