Focus





「俺と付き合ってください」



じっと見つめて言うと、沙那さんは驚いたように目を見開いた。


「えっ…いきなり…決めるの早くない?」


「勢いがなかったら言えないから…誰か好きな人がいるんですか?」


あたふたと慌てる沙那さんを、ただ見つめる。ほんのり赤くなった頬が、かわいらしくて、それでいて綺麗だ。

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