それでも君を。

「え……?」
先パイはまだ訳が分かっていないようだった。

『だから…あたしと別れてって言ってんの』
涙が流れないように必死に言う。
笑顔で言ってるつもり…

だけど
きっと顔は引き攣っているだろう…。


「ゆッ…柚ぅー冗談言うなよ!」
この緊迫した雰囲気の中、先パイは明るく言った。

『冗談じゃ…ないよ。
もう先パイが飽きたんです』

――――泣くな――――

――――頑張れ――――


『今日はそれだけ言いに来たんです。じゃぁ…



さようなら』
< 14 / 22 >

この作品をシェア

pagetop