あ い の う た <実話>
みんな慌ただしくしている間、あたしは何もしなかったけど、
それでもみんなと同じように文化祭当日はすぐにやってきた。
いつも通り遅刻ぎりぎりで教室に着くと
教室は『お化け屋敷』に変貌していた。
教室の机や椅子、それにダンボールと黒いビニール袋、新聞紙を駆使してそれは作られていた。
自分のクラスがお化け屋敷をやるってことをかろうじて知っていた程度のあたしに、生徒会にも入ってる女の子がルートや仕掛けを説明してくれた。
『佐和田さんは10時から12時まで第一ポイントの担当になってるんだけどいい?』
『うん。なんでもいいよ-』
『よかった。第一ポイントはダンボール越しにドンドン叩いて脅かしてくれればいいから!児玉さんも一緒だからわからないことがあったら児玉さんに聞いてね?』
『うん。わかったー』
一般公開は10時からだから
あたしは初っ端が出番ということだ。
あたしに選ぶ権利なんかないし
最初のうちに仕事が終われば後で楽だから調度いーや。
『じゃあみんな持ち場についてー!一回練習するよー!』
誰かの掛け声に促されるままあたしは持ち場についた。
それでもみんなと同じように文化祭当日はすぐにやってきた。
いつも通り遅刻ぎりぎりで教室に着くと
教室は『お化け屋敷』に変貌していた。
教室の机や椅子、それにダンボールと黒いビニール袋、新聞紙を駆使してそれは作られていた。
自分のクラスがお化け屋敷をやるってことをかろうじて知っていた程度のあたしに、生徒会にも入ってる女の子がルートや仕掛けを説明してくれた。
『佐和田さんは10時から12時まで第一ポイントの担当になってるんだけどいい?』
『うん。なんでもいいよ-』
『よかった。第一ポイントはダンボール越しにドンドン叩いて脅かしてくれればいいから!児玉さんも一緒だからわからないことがあったら児玉さんに聞いてね?』
『うん。わかったー』
一般公開は10時からだから
あたしは初っ端が出番ということだ。
あたしに選ぶ権利なんかないし
最初のうちに仕事が終われば後で楽だから調度いーや。
『じゃあみんな持ち場についてー!一回練習するよー!』
誰かの掛け声に促されるままあたしは持ち場についた。