あ い の う た <実話>
しばらく部屋で音楽に浸っていると、電話が鳴った。



『もしもし』



『もしもしっゆな?叔母さんだけどっあんたのお母さんが大変なのよ!』




『……………へ?』




『倒れたの。今、総合病院にいるからすぐ来れる?』




『うん……すぐ行く。』




あたしは次の瞬間、電話を切って自転車に飛び乗っていた。




状況はよくわからない。
ただ大変なのだけ伝わった。




行かなきゃ…早く。




どうしよう…


ママがいなくなったら…。



自転車を漕ぎながら、不安が頭を駆け巡る。




電話でもっと様子とか聞けば良かった…。





ママ……


今行くからね………






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