もう君がいない


コンコン、、

病室のドアをノックすれば、中から光貴の声がする。


「光貴おはよ〜!見てみて〜、向日葵!」

私は、笑顔で勢いよく病室に入ると、光貴のベッドに駆け寄り向日葵を見せる。


「お〜、でかいな向日葵。どうしたの?」

「うちの庭に咲いてたの!お母さんが、光貴の部屋に飾ってって!」

「そっか。おばさんにお礼言わなきゃな。」


向日葵がよく似合う、光貴の笑顔。


私は、向日葵と一緒にお母さんが持たせてくれた花瓶に、その向日葵達を生けた。



「調子はどう?」

「ん、いいよ。今日さ、リハビリの先生に言われたんだ。回復が早いって。」

「本当?すごいね、光貴!良かったね!」

「ああ。嬉しくてさ、早く茉菜に言いたかったんだ。」


本当に嬉しそうに笑ってる光貴。

そんな光貴が可愛く見える。


こんな屈託のない笑顔で笑う光貴は、久しぶりだったから。


どうか、このまま、、

光貴が笑顔でいられますように。

リハビリが上手くいって、またサッカーをやってる光貴が見られますように。


私は、そう願う。


< 216 / 448 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop