もう君がいない

別れの時



「こ!う!き〜〜!!!」

「うわっ、ばか!まじでやめろって!」


秋も終わりを迎えそうな、そろそろ冬の訪れを感じ始めた頃。


光貴が、戻ってきた。


昨日無事に病院を退院して、今日から学校に来れることになったんだ。

まだ松葉杖が必要だけど、それでも、確実に回復している。


朝から光貴と教室に行くと、

すでに教室にいた里中君が、とてつもないスピードで光貴の元へ飛んできて、光貴に抱きついた。

光貴は、そんな里中君を必死に振りほどこうとする。


「宮下君、おかえり〜!」

「おかえり、光貴。」


里中君に遅れて、美雪と蓮も、私達の元へと集まった。


「ああ〜、久しぶりの光貴だ〜!」

「おい、誰かこいつをどうにかしてくれよ。」

「う〜ん、それは無理そうだね〜。拓ちゃん、本当に宮下君の帰りを待ってたから。」

「さっきからずっと、光貴はまだか〜って、一人で騒いでたもんな。」

「いや、みんな拓弥の味方かよ!」


私は、そんなみんなのやりとりを見ながら、クスクスと笑っていた。


< 266 / 448 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop