もう君がいない


あの日、美雪ちゃんと話してから、

、、、俺はずっと考えていた。



出来ることなら伝えたい。


いますぐにでも、

この修学旅行ででも、


美雪ちゃんに知ってもらえたことで、今までよりももっと、

気持ちが出てこようとするんだ。


必死に抑えてきたはずなのに、すぐにでも溢れてしまいそうになる。



でも、それでもまだ、

溢れきれずにいるのには、、、



もう一つ、、


もう一つだけ、理由があるんだ。



俺の中で、最大で最強の壁。


それが壊せずにいる。



茉菜が公貴と別れたから、

美雪ちゃんが俺の気持ちを認めてくれたから、

俺と茉菜のことを応援してくれるから、


踏み出したいと思うけど、、、



でも、この一番大きな壁は、


周りがどうこうとかいう問題ではない。


俺の、俺自身の問題で、、


でも、俺にもどうすることも出来ない、


そんな、高い高い壁なんだ。


< 323 / 448 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop