もう君がいない


「茉菜、」

「うん?」


蓮に呼ばれて、隣の蓮を見上げた。

私を見る蓮の横顔が、夕日に照らされて、赤く染まっている。



「これ。」

そう言って、蓮が取り出した、リボンが結ばれた袋。


「クリスマスプレゼント。」

「ありがとう!」


私は、恋人になって初めてもらう、蓮からのプレゼントを受け取って、

それはそれは嬉しくて、、


「開けてみて。」

「いいの?」


そう聞けば、蓮がうなづくから、

私は、袋の中身をそっと取り出す。



中には、少し細長い、小さな箱があった。


「開けるね?」

「どうぞ。」


ドキドキしながら、慎重にふたを開けると、、



「蓮、これ、、!」


そこに入っていたのは、

私がかわいいと言っていたネックレス。


ちょっと前に、家で雑誌を見ていたら載っていた。

パッと目にとまったネックレス。


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