もう君がいない


もちろん、再びうるさくなる私の心臓。

でも、今は魚を釣り上げるので必死で、ドキドキしてばっかりもいられなかった。


「わぁ〜!すごい!釣れた釣れた〜!」

私が釣った魚は、蓮のに比べたら小さかったけど、すごく嬉しくなった。


いつの間にか、ドキドキしてたのさえ忘れるくらい、釣れたことにテンションが上がってた。



「これも鮎だな。」

「本当?私が鮎を釣ったの?やった〜!」

「そんなに嬉しい?」

「うん!だって初めて釣ったんだもん!」


キャーキャー言って喜んでる私を見て、蓮はそっと、優しく微笑んでくれた。


「良かったな。」

って言いながら、一緒に笑ってくれた。


蓮の頬に出来たえくぼ。

蓮が本当に笑っている証拠。


そんな蓮の笑顔に笑顔を返しながら、私はまた胸が高鳴った。



蓮といると、心臓が壊れちゃうんじゃないかってくらいに、どくんどくんと心が暴れ出す。


ドキドキが止まらなくなる。


これは、、

この、はずんではずんでしょうがない心は、、


やっぱり、、


そういうことなのだろうか。


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