相棒の世界

26. 美しき世界





「ーーーはっ!」



目を覚ますと、真上には青い空が広がっていた。



雲ひとつない空はーーー



どこまでも果てしなく続いているように見える。



「うっ…ん……」



ゆっくりと体を起こす。



俺が横たわっていたのは記憶の泉のすぐ脇だった。



そういえば、俺……



黒犬に撃たれて…




「あっ!」



俺は咄嗟に銃で撃たれた場所を確認した。



しかしーーー



撃たれた3カ所はどこも傷口が塞がっており、服にべっとりと血がついているだけだった。




「っ…これは…」




『それを大事に持ってるんだよ』




ふと、鷹目がくれたリンゴのことを思い出した。



あの時のリンゴの鼓動はーーー



今の俺の鼓動と全く同じリズムだった。





「鷹目……」




お前は俺に命を与えてくれたんだな。



お前は本当にーーー



バカで、お調子者で、



最高の『相棒』だ。











ーーー俺は立ち上がると、シルクハットを手にとってすぐに走り始めた。




意識が朦朧としていた時に耳にした声。



ニカは森を北にぬけたところの丘にいる。



俺はその丘に向かって走り出した。









ーーー待ってろ、ニカ。




今、迎えに行く。





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