過去詩たち
2015年8月28日 21時36分

家族写真



思い出の公園 私たちがよくいった場所
家族離れ離れまで後少し
それまでには整理したくて

ふたつのさびれたブランコ
歯を折ってしまった滑り台
ママとママの友達が話してたベンチ
カラフルなお遊戯
いつから行かなくなったんだろう

花の咲いてる庭園
カメラだってちゃんと持ってきてる だから
「みんなで写真を撮ろうよ」

私はひまわり 妹はコスモス
ママはバラ パパは忘れた
好きな花をたくさん撮って一人ずつピンで撮ろう

ああ これで最後になるのかな
涙を必死に眼がしらにためて流さないように
私 頑張ったよ だから
その分部屋では思い切り泣かせてほしい

湖 リス園 足つぼ場 公園を一周して
木がいくつかそびえる芝生のある広場で
私たち寝転びました

上見上げれば
まぶしい太陽に青空と白い雲
大きく息を吸って
ふわふわして良い心地
私 まだここにいたいよ

夕日が沈み夜になり
私がママに 妹がパパに
私たちまでお別れになるなんて
予想外だったの
泣かない約束だったのに無理でした

まだまだしたいこといっぱいあった
みんなと一緒にいたい 後悔
唇を噛んで笑って掻き消してみせる

「またね」 手紙を書くから泣かないで
頭を撫でて ギュッて抱きしめることもできない だから
「また会えるから」 妹が見えなくなるまで叫び続ける
これが姉としての役割だから

あれから10年経ちました
長く続いた妹とのやり取り 『これで最後にするね』
そしたらあの子 悲しむのかな
『あの場所でまた会おう』
私からのドッキリ 気づいてくれるかしら

みんなが大好きだった花 花束にして
「みんなで仲良く写真を撮ろうね」
きっとあの子は喜ぶでしょう


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