好きにならせないで
沢木さんのマンション付近であろうタイムズに社用車を駐車。

私はここで待つんだよね??



沢木 「到着。 降りて〜。」

琴音 「私、ここで待ちます??」

沢木 「無理だろ。駐車場に置いてけねーよ。」



え?? 家に?? ってこと? 上がるの??


沢木 「何その顔w はい。降りて降りて。」


沢木さんが、私のシートベルトを外して、私の肩を押す。。。

え?? 意識し過ぎても馬鹿みたいだし、平静をよそおえばいいかな。

沢木さんの後をトボトボついて行く。

肩幅ひろいし、背高いし、パリッッとしたスーツ。
かっこいいなぁ♡


沢木 「 ごめんな。つきあわせて。」

琴音「いえいえ、平気です。」


全然平気なんかじゃないけどねっ。
部屋はさすがになんか、気がひけるけど。。

広いなぁ。マンションのロビー。
高そうな所に住んでるなぁ。

琴音 「沢木さんっ 私ここで待ってますね。」



沢木さんは、口角の片方と眉毛の片方をキッと上にあげて ニヤッと。

早く着いてこいよ。と私が持っているバッグを持ってスタスタと進んで行ってしまった。


よって、私は着いていくしかない。


平静。 平静。




琴音 「すごい素敵なマンションですね。 いいなぁ。」

沢木 「そうか? オマエ緊張してんだろ。」


ニヤニヤしなが、沢木さんはそう言った。

そりゃあ緊張するよ。男の人の家なんて、10年ぶり。


沢木さんは無言のまま部屋の鍵を開け、どうぞ。と私を部屋に通した。


完全にあたふたしてる私をニヤニヤニヤニヤしながら見ている。

平静保てない。



でも平静に!

琴音 「ここで待ちますよ。」




。。。








無言。 え???
聞こえなかった???


琴音 「あのぉ。。 待ちますんで。」


沢木 「早く靴脱げよ。」

琴音 「あ。。はい。。。。。。。。。」



結局、靴脱いで上がる私。

後ろから私の肩を掴んで、長い廊下の先にあるリビングのソファに座らせる。






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