一人称が私から俺に替わる時

助けて下さい!

「それじゃあまた明日ね」

「はい、ありがとうございました!」

私は花崗ちゃんと別れて、帰路についてます。

やはり冬ですね〜寒いです;;;



──おかしいです。

私は二本足で歩いているのに、どうしてもう一人分の足音が聞こえるのでしょう?

振り向いても…



誰も居ませんよね?

……!ま、まさか…ゆ、幽霊…ですか?

家までまだあるのに…困りました。


よし!走りましょう!

─ダッ


─グイ

「へ…?」

「こっちこい!」

「え、あ、止めて下さい!!」

幽霊じゃなかったのはいいですが


この方は……ショッピングモールの男性?


「とんだ邪魔が入ったからな、後をつけて正解だ」

「な、何かご用ですか?」

確りと掴まれた手首がヒリヒリしますが


どうして路地裏なのでしょう?


「あぁ、用があるから来たんだよ」

「何でしょう?」


「こーゆー事するためだよ♪」

─ビリッ

「き、きゃあぁぁぁぁ」

「黙れよ!」

─バシッ

「っ、!」


この方は何をしようとしているのですか?


お気に入りのニットが……


怖い……男性は皆こんな方ばかりなんですか?


に、逃げなきゃ!

─パシッ

「逃がさない♪」

「離してください!嫌!怖いです!」

「怖くない怖くない♪」


誰か……




誰か……助けて下さい!
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