【完】猫かぶり少女と腹黒王子




「うそ…やっぱり好きじゃない…」




ぷくっと頬を膨らます仕草が可愛くて



「撤回とか無理。許しません。」





人差し指で、椎名の唇に触れる



そうすると顔を真っ赤にさせる椎名





「好きじゃないんだろ?だったら、なんで顔が赤くなってんのかな?」


苛めたくなる…もっと!もっと!





「うそです、うそです!
ごめんなさい。好き!」



ギュッ





あわわわわっと、動揺しているのもまた面白くて



「俺を好きになってくれて、ありがとう」



素直にそう伝えた






「私も」



椎名はそう言って、俺の背中に手を回してくれる




さっきよりも一層強く抱きしめた






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