俺様生徒会長に鳴かされて。
そして。



不安とちょっとのワクワクがまじった学校生活が始まろうとしていた。





よく寝て万全の心と身体で朝を迎えようと意気込んで眠りについた昨晩だったんだけど…





緊張して、ぜんぜん眠れなかった…。





眠いんだけど、ドキドキそわそわ不安で、寝付けられないって感じ。



何度も寝返りをうって、気づいたらカーテンの隙間から明るくなっていた。





すやすや眠っている寧音ちゃんを起こさないように、そっと窓をのぞいて目を見張った。



明け方の淡い黄色が夜の闇とコントラストして空いっぱいにひろがり、

湖がその空を鏡のように綺麗に映していた。



まるでお伽話にでも出てきそうな、静かで幻想的な時間。



そんな美しい空間の中に身を置いたら、どんな気分なんだろう…。



どうせ眠れないんだもん。このまま起きて、朝のお散歩に出てみようかな。





わたしはベッドを抜け出すと、顔を洗って髪を結んで、抜き足差し足で部屋を出た。








エレベーターを降りて小さなラウンジを抜けると、庭に続くベランダがあった。



そこから出て行くなり、朝の冷えた空気に
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