イジワル同期とルームシェア!?
「なんで、青海と古町は浴衣じゃないんだよ」


努くんの不満はそこらしい。
涼子に「みんな浴衣なんだから!」とたしなめられただろうことが伺える。


「ごめん!私が足の爪めくれちゃってて!下駄ははけなさそうだから、やめたの。青海は私ひとり浴衣じゃなかったら可哀想だって、付き合ってフツーの服なんだよ」


「そうそう。いいじゃん、金村夫妻似合ってるんだし」


私と元希は用意しておいた理由は話す。

本当は、元希が『俺は浴衣はやだからな!』って言ったのだ。

……たぶん元希は私を気遣ってるんだと思う。浴衣や下駄、鞄なんかを揃えてたら、引越し費用が貯まらないだろうって。
たいしたことじゃないかもしれないけど、一回しか着ない浴衣を買うのは、確かに出費だもんなぁ。

結局私はノースリーブのワンピース、元希は短め丈のパンツと、Tシャツに落ち着いた。


「それじゃ行きますか」


涼子の号令で駅から第一会場へ向かう人波に乗った。

私と元希は金村夫妻の後を追うかたちでついていっている。
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