イジワル同期とルームシェア!?
「それがね、運良く努くんと並んで座れるところを見つけて、私たちは楽しめたんだけどさー」


涼子にじろりと見られ、私は苦笑いするしかない。


「文ははぐれた上にお腹痛くて帰るとか言うし、青海は急ぎの仕事を忘れてたとか言っていなくなるし」


「えー、それって……」


囲んでいた女子の中から、営業部の沙希子・通称サッコが顔を出し、ニヤッと笑った。


「文と青海、二人でデートだったんじゃないの?」


周囲の女子がきゃあっと色めき立ち、涼子が目を剥いた。


「なにそれ!それならそうと言ってよー!」


「違う違う」


冷静に返そうと真顔を保つ私は、手を振り、全然違うよアピール。


「青海とは会ったけど、別々に帰ったよ」


「ホントに?あんたたちに何かあってもおかしくないよ。応援するよ?」


「何もないって。本気でバラバラに帰ったもん」


バラバラに帰ったのは事実だ。えらい喧嘩してね。
そして、仲直りももう済んでいる。
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