イジワル同期とルームシェア!?
嘘、嘘でしょ?

私、塩振ったのに。
スープなんか味見までしたのに。


「ごめん!作り直す!」


慌てて元希のお皿に手をかけると、元希が制した。


「いいよ。肉は醤油かければいいし、スープは薄くてもいいだろ?」


「だめ!こんなのだめ!」


慌てすぎて、舌がバカになっていたのかな。
味付けをミスるなんて初めてだ。

必死に元希のスープを取り上げようとしていると、元希がぶふっと吹き出した。


「なんだよー、料理苦手なら言えよー」


元希は、私ができない料理を頑張った結果がコレだと思っているのだ。

違う。そうじゃない。

私は料理が得意なんだ。
結構美味しくできるんだ。

今日は時間が無くて、あと元希を驚かせようと張り切り過ぎて、こんなことになっちゃったんだ。

元希が味のないピカタを箸でつまみ上げ、可笑しそうに言う。


「ははっ、仮にも薗田大士朗と同棲してたんだろ?ヤツに何食わせてたんだよー」
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