君に恋していいですか?
切なさに身を焦がす夜
土曜日。

日射しの眩しさに目を覚ました志信は、ゆっくりと目を開いて辺りを見回した。

「もう昼前か…。」

知らないうちに、リビングの床に転がって眠ってしまったらしい。

テーブルの上には何本もビールの空き缶が転がっている。

夕べ、薫と別れて一人帰宅した後、何もかも忘れてしまおうとビールを煽った。

灰皿には溢れんばかりの吸い殻が積み上げられている。


夕べの事を思い出し、志信はため息をついた。

(卯月さん…あんな所に置いてきぼりにしちゃったな…。ちゃんと帰れたかな…。)

抑えきれない感情を薫にぶつけてしまった。

酔っていた薫には、きっとわけがわからなかっただろう。

冷静になると、悪い事をしたなと罪悪感を感じた。

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