飴とノイズと君の声
それからマネージャーさんの車で、二人と私は送ってもらっていた。

二人は後部座席に座り、私は助手席に座っていたんだけど、ふと気がつくと、楽しそうに話していた声が聞こえなくなっていた。


「...寝ちゃったのね、二人とも」


マネージャーさんがバックミラーごしに二人を微笑ましそうに見る。

私も振り返り、二人を見ると、二人ともあどけない表情で寝息を立てていた。


「...ありがとうね、ふーちゃん」

「えっ...?」

「...ふーちゃんのおかげよ。二人がこんなに楽しそうに笑ってるのなんて、久々だから。二人ともどこか気を遣ってたのよね、きっと」

「...二人のお互いを思う気持ちが強いからですよ」


私はマネージャーさんに笑ってそう返した。


『ありがと...慧太、ふーちゃん』


その声に驚いて、私は後ろを振り返る。
だけど、琳ちゃんさんは気持ち良さそうに眠っている。


「...どうやら、夢の中にお邪魔しているみたいです」


私がそう言って微笑むと、マネージャーさんは不思議そうな表情をして、微笑んだ。
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