No one can replace 『貴方の代わりには、誰もなれない。』
Ⅳ′落胆と家族
今まで、
圭吾から呼ばれる事などなかった両親は、
何事かと思いながら、
圭吾の家についた。

家には、朝倉家の三人も来ていて·····

まず、圭吾は、
怪我をして、
迷惑や心配をかけたことを詫びた。

ところでと、
朝倉家の三人を見ながら
「彩乃、僕の付き添いが、
嫌なら、いやと
出来ないなら、出来ないと
なぜ、言ってくれたかった?
代理を立ててまで、やって貰いたくなかった。
僕が、身代わりの人に
彩乃、彩乃と名前を呼ぶ·····
さぞかし、滑稽だっただろうね。」
と、言うと。

圭吾の父・省吾は、驚いて
「敬介、どういう事だ?
先日、話したときも彩乃さんが、
行けないときだけ、
別の人が、行くときはあったが、
彩乃さんが、
付き添って看病してくれたと。
言っていたじゃないか。」
と、言う

敬介も、もう騙すのは無理だと思い。
彩乃が、どうしても留学しないと
行けなかったこと。
(退学が、かかっていた。)

その為······
彩乃の姉に声も背丈も同じだから
身代わりをさせたこと。

嫌がる紗綾乃に頼みこんだこと。
を、話した。

圭吾も圭吾の両親もあきれて·····

父・省吾は、
「自分達、親が付き添いが、
出来なかったのが、一番悪いのだが
偽証だぞ。
出来ないなら、出来ないと
言ってくれたら····
専門の方にお願いすると·····。
お前と俺との仲だろう、残念だ。」
と、言った。

圭吾は、姉?
あの·····おとなしい····人?
自分は·····あの人を抱いたのか·····
何て·····ことを······

だが圭吾は、
「もう、彩乃さんとの結婚は考えられない。
この話は、白紙にして下さい。」
と、言った。

両家とも、仕方なし······となった。

敬介は、頭をたれ、
彩乃は、涙を流していた。
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