明日はきっと晴れるから



そうだ……私はここが大好きだった。


本が好き過ぎて、一緒に遊ぶ友達がいなかったけど、そんなこと気にしていなかった。


本を読みたい。

物語の世界にどっぷりと浸りたい。


そんな素直な感情のままに、あの頃の私は毎日楽しく生きていた。



子供図書館の中には、小さな幼児を連れた若いお母さんたちのグループがいた。

子供のための絵本を借りに来たのかな。



この図書館は幼児から中学生向けの本を置いている。


蔵書量としては小学生向けの本が多かった気がするけど、館内には小学生も中学生もいなかった。


今は平日で学校に行っている時間だから、当たり前のことだけど。



貸し出しカウンターを見ると、中年の女性司書と若い女性司書のふたりが座って、こっちを見ていた。


中年の方の司書さんが立ち上がり、カウンターを出て近寄ってくる。



「あなた達、高校生さんかな?
この図書館には中学生向けの本までしか置いてないのよ。

見かけない制服だけど、どこの高校?
今日は学校はどうしたの?」


「あの、えっと……」



< 207 / 257 >

この作品をシェア

pagetop