素顔で最高の恋をしよう
3.霊感はなくとも怖いのです

―――― 3. 霊感はなくとも怖いのです

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 ついにこの日がやって来た。
 私は今日、リーベ・プロデュースが手がけるイベントに潜入しに行く。

 そう、例の肝だめしイベントだ。正直、かなり緊張していて今から心臓が痛い。


 イベントに参加するとはいえ、私自身が男性陣に好かれる必要は一切ないので、今日は服装を一段と地味にした。
 半そでの白のブラウスに、紺の膝丈のタイトスカートを合わせただけだ。
 ストレートで黒いセミロングの髪は結ばずにおろしてきたけれど、まるでどこか面接にでも行くような格好をしている。

 架くんと私はこのイベントで知り合ってすぐに仲良くなったという設定にするため、現地まで一緒に行くわけにはいかない。
 別々に現地に集合して、架くんが話しかけてくるまでは知らないフリをする予定になっている。

 架くんに対して、「初めまして」と恥ずかしそうに言葉を交わさなければならない。それが私に課せられた最初のミッションだ。


 それにしても気が重い。結局お祓いとかお守りなど、そういう事前準備はなにもできなかった。
 仕事もたてこんでいたし、どう準備していいのかわからずじまいだったのだ。

 丸腰で挑む肝だめしなんて………恐ろしすぎる!!
 よからぬものにとり憑かれたらどうしようと、それが心配で昨夜はなかなか寝付けなかった。

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