私のダーリン

研修2

最終研修の案内が送られてきた日から
何度も書き直し
ようやくできたレポート。

ファイルケースに入れバックにしまう。
真新しいリクルートスーツに身を包み

玄関を出た。

バスに揺られ、
大きなビルが見えてきた。

カツカツ、ヒールを鳴らし
私も社会人なんだ。
重い責任感。
それにも増して、緊張感が身体を
強張らせる。
本社ビル前。
「ふうー」大きく深呼吸した。
後ろから肩をポンと叩く人に
振り向いた。
「和香!」「光希!」
「緊張してね…。」「だね…。」
持っていた鞄をぎゅっと握った。
二人並んでビルに向かって
歩いた。
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