嫌なアイツ
「前に言ったよね?あの丘にはジンクスがあるって…」
頷く私に…
「あの丘で日の出を観て日の出の中でキスをしたカップルは未来永劫、永遠の愛を誓いあってどんな困難にも負けない離れないジンクスがあるんだ…」
と饗庭さんが話をしてくれた。
でも記憶の戻ってない翔には関係ない話だと思う…
私にそれを信じろ!と言うの?
「もし離ればなれに成っても3年後に必ずあの丘でまた出逢う…そう言うジンクスのある場所なんだよ。愛莉ちゃんと翔の行った丘は…」
饗庭さんは真剣な顔をして私に言った。
3年後に私と翔がまたあの丘で逢う?
嘘に決まってる…
それに3年後と言えば私は26歳に成ってる…
翔は28歳…
お互いに結婚適齢期に入っててどちらかが?結婚してるに違いない…
翔の記憶が戻らないまま他の人と結婚してる可能性だってある…
だから信じない…
私は饗庭さんに言うと…
「愛莉ちゃん?信じてみてくれない?」
饗庭さんの真剣な目に真剣な言葉に…
私は解った…
と伝えた。
翔と私があの丘に行ったのは6月24日だった…
と饗庭に伝えた。