嫌なアイツ



まるっきり翔と同じだな…



私はそう思ってしまった。


翔にチョコバナナのケーキを造った時に『今度はイチゴケーキにしてね!』と種類を指定された。

翼さんも翔も本当に甘い物が好きなんだと思った。



「そうそう…。愛莉ちゃん?この間、言ってた絵葉書とカードを観せてくれるかな?」


翼さんの言葉で我に返った私。


用意してた絵葉書てカードを翼さんに手渡すと翼さんは一枚ずつ消印を確認しながら絵葉書やカードを観ていった。



「確かに消印はこちらに近付いて来てるよね。饗庭先輩はこの絵葉書やカードの差出人は翔兄だと言ったんだよね?」


私が頷くと…



「愛莉ちゃん。この絵葉書やカードの差出人は饗庭先輩が言う様に兄貴の可能性があるよ…。兄貴の好きそうな物ばかりが送られて来てる。それにこのチャペルや十字架の絵葉書は長野に行った時の写真でしょ?兄貴から観せて貰ったから記憶に残ってるよ…」


翼さんの言葉に私は何も返事が出来なくて本当に差出人は翔なの?
間違いは無いの?

と心の中で呟き囁いてた。



「兄貴に間違い無いと思うよ…。」


翼さんは断言した。




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