世界を守れそうな6人

「それって……大丈夫だったのかよ?」

「少しずつ少しずつ、なので平気です。いきなり長時間やれと言われたら死んでいます」


心配する柚太に淡々と蛍人は答える。安心する柚太の隣の隣では、里緒が蛍人をじっと見つめている。

その視線を蛍人が感じない訳もなく1度身をビクつかせ、思わずむせた。


「ゆ、湯浅君……落ち着いて下さい!」

慌てて蛍人の隣にいた咲が蛍人の背中をさすり出す。里緒はそれを羨むかのような視線で見ていたと言う。


「先輩達は特訓がキチンと出来たようで。ボクは特に何も出来なかったので。
強いて言えば、使いたい時にすぐに使えるようにするにはどうするべきかを考えた位です」


奏は特訓と言う特訓をしていない事を明かした。

佐和が“明日になれば出来るよ”と彼を励ました所で、奏は1つの異変に気付く。