世界を守れそうな6人
「気を使わせたくないんです。特に今は。身体に障ると思うし」

「えー……でも……」

「特に佐和先輩が今行ったら、逆に奏に気を使わせてしまって治りも遅くなると思うんですけど?」


その理由に対して渋る佐和に、旭は失礼とも思える発言をする。

柚太はそれに納得し、佐和はあまり納得が行っていないようだった。


「えっと、“今は”ダメなら……少し日が経ったら、にしたらどうでしょう?　湯浅君も元気になってから皆さんで」


しかし今までずっと黙っていた咲の発言により、あっさりと事態は収拾する。


「咲ちゃん、その案良いね!　そうだよね、蛍人君も元気になって皆で……」

「その頃に退院されているのが1番良いとは思いますけどね」


咲の両手を手に取り、目を輝かせながら佐和は嬉しそうに咲に笑いながら言う。

手を握られた咲は少し困惑しつつも、内心では佐和の喜びに安心している様子だ。
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