世界を守れそうな6人

file5.やり残しがないようにしましょう。

「あー……もうすぐ学年末テストか…………」


昼休み。枯れ木と化した裸の木々達を見ながら、旭はそう呟き溜息を吐く。

この1年もあっという間な物で。残すは2月の半分と3月のみになった。

既に3年生は学年末テストを終え、卒業までの間は自由登校と言う形となる。

その為か全員で集まる昼食にも、生徒会室に柚太と佐和の姿は見られなかった。

2人とも自由登校となった途端、すぐにいなくなったという訳ではない。

自由登校となってから今に至るまで、放課後になる頃には生徒会室にだけはキチンと顔を出していたのだ。

どちらか片方が来ていた時もあったが、2人とも来ないという日はなく。

今日が初めての“2人共不在”であった。