世界を守れそうな6人
「……ま、とりあえず役員はそんな感じだ。辞退は許さない。1年の選出は榊と遠山に任せる。
あと1つ言いたい事が今出来たから言わせてくれ。榊と宮野。変な噂だけは立てられないように」


柚太から忠告らしきものを受けた2人の反応はまるっきり正反対だった。

奏は気にしていない様子であったが、咲は立てられる事に困惑してしまっていた。


「別に? 立てられてもボクは平気ですよ?」

「私、凄く困ります。私はともかく、榊先輩に迷惑ですから……」

「困る事はないよ。ボクがそうさせない。絶対に」


言葉だけ聞いていれば奏の言葉は頼もしく聞こえるだろう。

だがその頼もしい言葉も奏の様子を見てしまったら、全く別の意味に聞こえてしまうのであった。


「なあ、奏……お前の後ろからどす黒いオーラが見えるのは気のせいか?」


旭の一言は誰かに受け止められる事もなく、華麗にスルーされてしまったと言う。
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