音ちゃんにお任せ



「・・・迷子かな?」



そう尋ねると、声なくコクリと頷いた。
こんな小さい子一人で、心細いことだろう。



「お姉ちゃんと一緒にお家の人、探そうね」

「ふゆちゃんお熱で・・・いたいいたいなの・・・っだからことがね・・・っおくすりかおうとおもって・・・でもね・・・道がわかんなくなっちゃったの」





泣きじゃくりながらそう話す女の子。
ふゆちゃんというのは家族の誰かだろうか。
お熱って、熱で寝込んでいるのかしら。
それでお薬って、もしかしてこの子以外誰もいない?



それは、大変!




「お薬買いに行くの?お姉ちゃんも一緒に行ってもいい?」

「来てくれるの?」

「ええ」




私が頷くと、女の子は嬉しそうに笑った。
この子も心配だけど、家で熱で苦しんでいるその家族も心配だ。
おせっかいだとは思うけど、こうして出会ったのも何かの縁だし・・・。



放っておくなんて、できないですしね。





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