音ちゃんにお任せ



「勝手に、いなくなったりするな」

「・・・はい」





温もりが。
優しさが。


心に染みていく。




大好きが溢れて。




溢れて。
溢れて。





「あっ!わ、私ッ!汗いっぱいかいていて、汗臭くてその・・・」




突然思い出した事実に身体を離そうとする。
それでも、一ノ瀬くんは腕を緩めてくれず私は抱きしめられたまま。




「そんなん、俺だって同じだ」

「・・・ですが」

「離れたいのか?」

「・・・っ!離れたくないです!」




私が思わず抗議すると、一ノ瀬くんは意地悪に笑った。




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