音ちゃんにお任せ



「おとちゃんっ!!」



放課後、そのまま一ノ瀬くんの家にお邪魔する。
一ノ瀬くんはバイトがあるのだと放課後すぐにそそくさと帰って行っていた。


迎えてくれた琴心ちゃんに挨拶をして中にあがらせてもらう。




「あ、この前は、本当にありがとうございました」

「いえ。元気になられたみたいで、よかったです」

「はい、もうすっかり!」



今時の女の子の風貌の冬深さん。
茶色がかったウエーブした髪で、お化粧もばっちり。
とても可愛らしい女の子です。



「その人がことが言ってた、音ちゃん?」




リビングから顔を覗かせたはじめましての人。
色素の薄い柔らかい茶色い髪をふわっと整えた、とても美形な男の子。




「もしかして、あなたがゆうくんさんですか!?」

「はい?・・・ぷっ、ゆうくんさんってなに」



彼は口元を押さえ吹き出した。





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