音ちゃんにお任せ



「あんた、からかいにいちいち本気になってたら疲れない?」

「・・・すみません」




からかわれてたんですね・・・。
どうしたらいいのかわからなくて、そんな事にも気づきませんでした。

そうでした。
結斗くんには彼女さんもおられるのですからね。




ああ、心臓に悪い。




「おどおどしすぎ」

「え?」

「もっと、堂々としてれば」




堂々と・・・。
一ノ瀬くんが言わんとしていることは、よくわかりませんがその言葉を頭の中で繰り返す。




「あんたには、いろいろしてもらってんだから」

「いえ、あの、これは・・・。私が好きでやってることで・・・」




結斗くんの言葉を思い出す。
私が、一ノ瀬くんの事が好きだからこうしてきているのかって・・・。




< 67 / 290 >

この作品をシェア

pagetop