【完】私が恋したプリンス*
それなら仕方がない。
「じゃあ、はい。これ」
自分用に作ったカップケーキを優人に差し出した。
「…」
なのに、優人の顔は曇ったまま。
「…そしたら私は先輩達のところに行ってくるね」
いつまでもここで時間を潰すわけにはいかないんだ。
そうこうしているうちに帰ってしまったら元も子もない。
私は彼に背を向け歩き出した。
気づけば私達を見ているギャラリーは増えている。
優人…こんなに人が沢山いる場所でよく話すことができたなぁ。