フルート吹きの魔法使い

次の日、ククルは朝からるりの部屋に来て、一緒に朝食を食べていた。
そんな中グレイもるりの部屋に来て、いつもの抱きしめ攻撃をしようとするのだが。

「グレイ様、やめて下さい。ルリさんに嫌われますよ。・・・しつこくやるようなら僕の魔法、かけますよ?」

ククルは物凄い睨みをきかせグレイにこういうと、なぜか抱きつき攻撃を止めるのだった。
どうやらククルの魔法が怖いらしい。

「ねえ、ククルの得意な魔法って?」

「僕が得意とするのは、「死」の魔法です。人に呪いをかけて殺せちゃうんですよ」

あっけらかんと答える。
るりは微妙な笑顔を浮かべる事しか出来なかった。

こんな可愛い顔して、使える魔法の恐ろしい事よ・・・。
そりゃあ、グレイも恐れる訳だ。

「ククルにそう言われると、私は何も出来なくなりますね。・・・まあ殺されちゃたまりませんから。抱きつくのは我慢します。でも諦めませんけど」

キャラが戻っている。
だいぶ冷静になったようだ。


・・・最後の言葉はいただけないけど。



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