ヤンキー?なにそれ、美味しいの?
「どこ行ったって?」
「…え?」
呟いた俺の声に、予想外という風に間の抜けた声で反応する。
その姿に、やっぱり、俺の存在なんて見えてなかったんだな、と少しだけ苦笑。
「あいつ、ひとりでどこ行ったって?」
もう一度聞くと、しっかりした瞳で、そいつは口を開いた。
「お昼、買いに行くってグラウンドに。
でも、前の試合終わってすぐだったし、もう30分は経つの。
直ぐに戻るって言ってたのに…」
それを聞いて、俺は立ち上がった。
「連れて帰ってくるから、下戻れよ。あいつらは、あんたを頼りにしてんだろ」
立ち上がったことで再び見えるようになった体育館を見下ろすと、
戸惑いを全面に出したクラスメイトが見える。
「安達、苺花のこと、お願いね。」
「あぁ」
少し、安心したような顔をして、クラスメイトが待つ体育館へと戻っていくそいつを見送ってから、俺は駆け足でグラウンドへと向かった。