美男子の恋事情!
部長に対し『お前の時も酷かったよな』と、笑う先輩達。
『ま、それも期待されてるからってことで。今までの言動、許してくれな』
ポンっと俺の肩を叩いて練習に戻る先輩を、ポカンと見つめる。
『あいつらの言う通り、悪く思うなよ。これからも鼻が高くなるようなことがあれば、いつでもへし折ってやるからな』
『覚悟しておけよ』と、部長はニヤリと笑う。
ゾクゾクっとした。
怖いからじゃない。
凛とした部長や先輩達が、やけに格好良く見えたからだ。
『……やられた』
完敗だ。俺があの人達に勝とうなんて、百年早かったんだ。
『おい!板野!さっそくサボりか⁉︎早く球拾ってこっち来い!』
『はい‼︎』
今日、春川セイラに会いに行こう。
無性に会いたい。
俺の光に……