【完】いつも通っている道に恋が生まれる
あいつ、女性苦手なんですよ

梅原さんとメールしなくなって一週間。

私はクリームでいつも通り働いていた。

「いらっしゃいませ!」
お客様がクリームにやってきた。

そのお客様は、男性であった。
女性にでも渡すのだろうか、お花を探していた。

男性は、私の所へやってきた。
「すいません。気持ちが晴れやかになる花を探してるんですけど……」
男性は私の顔を見て言った。

「もしかして、梅原翔生に告白した人ですか?」

私は男性を見た。私の知らない人だ。

「はい?何故あなたがそんなこと知ってるんですか」

男性は、失礼しましたと言い、
「私は、翔生と一緒に働いているRocoデザイン会社の犬飼陽介(いぬかいようすけ)です。」

Rocoデザイン会社。
あ、梅原さんが働いている会社だ。
と私が思っていたところ……
犬飼さんは、ニコニコと私を見てきた。

「私は、花守真白です」
犬飼さんは、存じていますと言い、ニコニコしながらまた私を見てきた。

「犬飼さん。もしかして、梅原さんの同僚の方ですか?」
私は犬飼さんという人に恐る恐る聞いた。

「はい。会社から一緒になったんですけど、あいつには色々と世話になってますよ」
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