【完】いつも通っている道に恋が生まれる
本当の彼

梅原さんと二人で出掛けた後、メールすら来ない。

いつも通る道には梅原さんはいるが、前とは違く、前よりも真面目な雰囲気を醸し出して、誰とも話したくないとうオーラが私にしか分からないオーラが放っていた。

私はあっと声をかけようとしたが、梅原さんはすぐ行ってしまった。

私はなんか寂しかった。

ため息をつき、仕事をしていると、店長が声をかけてきた。

「花守ちゃん、ちょっとここの会社に行って花届けてくれない?」
店長は、私に伝票を見せて言った。

「ここの会社は、すぐ近くだから行ってきて!ほら、何かあったか知らないけど……外の空気でも吸ってきな」

店長は、私が何か悩んでいることに気づいて、仕事にならないから外に出て、花の配達を頼んだんだ。

いつも配達は、店長唯一の楽しみだというので私に任せないのに……

店長に申し訳なくなった。

私は伝票を見た。
すると、そこは梅原さんが働いている場所、Rocoデザイン会社だった。

伝票には、ひまわりと花束がふたつ注文されており、そのふたつを会社に持ってきてほしいということが書かれていた。

そんなことよりも、私は梅原さんの会社に行けるので、沈んでいた気持ちが一気に明るくなった。

え?嘘ーー!
私は伝票を見ながら、手を口に押さえて嬉しい感情を抑えながら車に乗り込んだ。

< 35 / 53 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop