ほたるの初恋、消えた記憶

わぁ、小樽だよ

朝市で美味しい朝食を済ませ電車で小樽へ向かった。


ここも観光客だらけ。


祐吾が迷子になると困るからと手を繋ぐ。


恥ずかしいけど迷子になるよりいいか。


美幸と健人も楽しそうだ。


小樽運河で写真を撮ったり、初めて人力車に乗ったりした。


人力車を走らせていたのはかなりの年配の人で、祐吾を見て是非又乗って下さいと言う。


祐吾は小樽へも来た事があるんだね。


祐吾に聞くと、母さんと来たんだよと言った。


あの男の子はやっぱり祐吾だったの。


どう聞いて良いのか分からなくて、うつ向いてるとほたるが来たかった小樽を楽しまないとね。


そうだった。


ずっと来たいと思っていた。


雑誌で何度も見た小樽。


夢にまで見た小樽へ、こうして来たんだね。


祐吾に聞きたい事は山のようにあるけど、まだ時間はあるから大丈夫。


「ほたる、まりもがあるよ。」


お土産にまりもを買おう。


美幸とガラス瓶に入った可愛いまりもを買った。


まりもはこの瓶の中で生きている。


大切にするからね。


そのまりもにまりこちゃんと名前をつけると、健人にアホだなと笑われた。


まりこちゃん、健人の方がアホだよね。


四人でたくさん笑った。












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