ほたるの初恋、消えた記憶

全てを思い出すのは、難しくてして

覚めたのは夕方で自分でも情けなくなった。


祐吾にごめんと謝ると、祐吾がお願いがあると言う。


お願いって、なんだろうか。


ほたるの家には遅くなることを伝えてあるから、心配しなくて良いと言われた。


ドキドキが止まらない。


祐吾がソファに座ってと言うので、祐吾の向かい側に座る。


「怒らないで聞いて欲しいんだけど、一度東京の病院で頭の検査してみないか。」


頭の検査?


祐吾は何が言いたいの。


勉強が出来ないバカだから。


直ぐに眠くなってしまうからなの。


大丈夫だよ。


いつもの事だし。


祐吾の顔は真剣のままだ。


「頭の検査なんかしない。私は大丈夫だよ。」


落ち着いてと言うけど、落ち着けない。


祐吾の事を忘れてしまったから、怒ってるの。


だったら、その事は謝るから、検査は絶対嫌だ。


祐吾は俺の事を思い出してほしいと言う気持ちはあるけど、今は違うと言った。


美幸も健人も頭の検査をした方が良いと言ったらしいけど、酷いよ。


みんなで病人扱いして、やだ。


絶対検査なんかしない。













< 77 / 187 >

この作品をシェア

pagetop