ほたるの初恋、消えた記憶

忘れてしまうのは辛いから

全てを思い出す事が難しいからではない、祐吾と過ごすこれからの時間を覚えていたいから、頭の検査を受ける事に決めた。


その日祐吾が家に来て両親に検査の話をすると、祖父母に検査を進められてしまう。


祖父母はずっと気になってたらしい。


両親も色々思っていたがほたる気持ちが一番大切だから、ずっと見守って来たと言う。


ありがとう、みんな。


大地と雄大も泣いていた。


姉ちゃんが大好きだと泣くから、私まで泣けてしまうじゃないか。


じいちゃんがいきなり酒を止めると宣言すると、父さんはタバコを止めると言い出した。


ほたるの検査が無事に終わる事を願ってらしいけど、そんなに大変な検査はしない。


でもまぁ、体のためにお酒もタバコも止めた方がいいから。


検査をする東京の病院は祐吾が手配をしてくれた。


祐吾のお母さんの実家が病院経営していて、祐吾の従兄弟が診てくれるらしい。


当日は母さんと祐吾と3人で東京へ行く事になった。


特別な検査ではないから、安心していいと言うけど、かなり不安だ。


一人でないから大丈夫だと自分に言い聞かせた。


新しい未来の為に頑張ると決めた。

















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