幼なじみはアイドルの先輩
トークショーが予定より早く終了した。


社先生とゆっくり話をしてる時間は今日はなく、急いで劇場へ。


事務所へ入るなり、阿久津さんのふくよかなお腹に顔が埋まりそうだった。


「お疲れ様」


「おはようございます」


なに食わぬ顔してる演技はにわかにはやっぱり難しいなあ。


自分のデスクにカフェラテがあったから、それなりにごまかすことは出来たけど。


「安西さん、亜矢さんは」


「1番乗りで来て、今も広場で手売りしてるよ。行かないほうがいいぞ」


察しはついてる。


大変な人だかりなんだろう。


それなりに混乱してるところにむやみに援護に向かってもよろしくない。


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